会計士の先生の独立開業相談

営業戦略の実務1HEADLINE

営業戦略にはどのようなものがあるか

設備が整い開業となった段階で、初めて深いリアリティを持って営業の大切を思い知らされます。
会計・税務の知識と経験を深めることより、まずはお客様を獲得しなければ始まりません。
私自身の経験や独立している仲間の経験から、以下にどのような方法があり、それらにはどのようなメリット・デメリットがあるかを書きたいと思います。
ここの内容は成功者による書籍やウンチクではなく、実践から得られた現場の状況そのものです。
ぜひ、しっかりと読み込んで参考にしてください。
各方法は期待度・費用・頻度でランク付けしています。期待度と頻度はAが高くてDが低いことを表します。
費用はAが少なくて済み、Dが高くつくことを表します。

1.営業代行業者

開業して初めてかかってきた電話。とてもドキドキした思い出があります。
「ホームページを見て問い合わせをしてもらえた」と期待した高揚感を、あっという間に瓦解させてくれた営業電話でした。
営業電話にはたくさんの種類がありました。（それについては別のページで紹介します。）
その中で、営業代行の業者については特に記憶に残っています。
ここで、営業代行業者のビジネスモデルの方法を紹介しておきます。

①業者がホームページやDM等で新規設立した会社や、顧問会計事務所を変更したがっている企業を探してきます。
②次に、会計事務所の電話・DMで連絡を取ってきます。
　常套句として
　「現在、新しく開業した会社が多く、私たちが今ご契約している会計士や税理士の先生達だけでは対処できない状況です。
　先生のホームページを見て、ぜひともお願いしたくお電話しました。」
　というような甘い言葉で提案してきます。
③しかし、どのような報酬体系かというと、
　【契約が決定した時点で、年間報酬の40％～60％を一括払い】するという契約になっています。
　来年以降は営業代行業者に支払う費用が発生しなくなるので、1年我慢さえすれば、自分で獲得してきた顧問先と同じようになるという仕組みです。

正直、この手数料の割合を見ると高すぎると思う人が多いでしょう。
しかし、この割合こそ、税理士業界がいかに営業というものに苦手意識を持っている人間が多いかを示しています。
要するに、我々士業に営業力がないことが原因であるので仕方がないという結論にならざるを得ないのです。

ただ、我々士業としてもこのまま黙っているべきではなく、ここから学べるものがあるはずです。
彼らの顧客開拓手法はインターネット広告がメインだと思います。つまり、自らでインターネットで顧客開拓をできる手法を確立すれば、非常に経営戦略上強くなるわけです。
その考察はまた別のページでおこないます。

とにかく、営業代行業者はやはり顧客開拓のプロですので、お金を払いさえすれば顧客は紹介してくれます。
しかし、それを数年続けてやっとキャッシュフローがプラスになるような構図になっています。
そのため、この方法を採れる人は500万円程は営業に投資できる（生活費は除く）、また、急激に顧客が増えるが、
それを処理する従業員を雇う資金がある、という場合に限られます。
実際、数年で大きくなっている会計士の事務所を見ますと、ほぼこの方法で拡大しています。
結論は
期待度　A　費用　D　頻度　A

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